原作:藤沢数希 漫画:井雲くす『ぼくは愛を証明しようと思う。』第1巻

2018年11月14日

(原文公開:2016年7月22日)

コアマガジンの漫画誌で男総受けの成人漫画を描いていた井雲先生の初となる一般誌連載は、『げんしけん二代目』や『波よ聞いてくれ』などが絶賛連載中のアフタヌーンでの小説のコミカライズ。『天地明察』の後釜となれば、期待しても当然でしょう。

なお、一昨日に冴えカノと妹さえいればいい。も買ったけどさっぱり読んでません……(だめじゃん)。

(以下、ネタバレを含むため格納)

第1話 非モテコミット(原作第1章『非モテコミット』、但し尺の都合上レクチャー部分を削除)

第1話は原作と同様、渡辺が抱いた女のことを永沢に得意げに話すところから始まります。しかし、そのあとでSランクの美女を狙って失態を犯すとは知らずーー。

そして時は遡り、渡辺に彼女が居た時に戻ります。当時付き合っていた彼女と寝た後でiPhoneを覗くと知らない男の名前が。これが原因で渡辺と当時の彼女は別れることに。その後に同僚と付きあおうとしたら、彼女もいけ好かない男が居た。

見事にリア充爆発を喰らい、非モテとなった主人公はバーで友人と飲み明かす。と、そこに現れた男が美女を口説き落とす場面に出くわす。そこで彼に問いただしたら、なんと以前仕事で出会った永沢だった! 彼に「お前、ホントはセックスしたくてたまらないんだろ?」と言われてぐうの音も出ない渡辺は、彼から恋愛工学を教わることに。

尺の都合上レクチャー部分は第2話に持ち越しになっているが、現実は恋愛小説やラブコメみたいに現実はうまくいかない……どころか、出会いがないと尚更だよ……;;。

第2話 出会いのトライアスロン(原作の第1章レクチャー部分+第2章『出会いのトライアスロン』序盤)

第1話では尺の都合上カットされたレクチャー部分からスタート。恋愛小説(学園モノのラノベやエロゲも含む)を信じたりすると、結局は女性から相手にされなくなります(主人公がそうだが、我々も……別にモテたくないからいいよ! ってんなら別だけど……うちもそうなってしまったorz)。

ここから街コン→ストナン→クラナンのトライアスロン開始。そこで永沢がいきなり「フォトショップで修正してるだろ」とディスったのだが……。

第3話 ラポール(第2章『出会いのトライアスロン』、以下第6話まで同じ)

第2話のラストで「フォトショップで修正してるだろ」とディスった永沢さん。だが、これは作戦のうちだった。

なお、この回では「ドラクエでスライムと戦闘しているようなもの」と書いているけど、FFXIVのディープダンジョンのスライムを舐めてはイカンでぇ……。爆発したらFAILEDとなるからよぉ(経験者は語る)。

第4話 オープナー

作中の『マッドマックス』は原作では『アナ雪』でした。ここで連絡先をゲットして意気揚々の二人。そして出会いのトライアスロンはまだまだ続く。

第5話 メタゲーム

漫画ではシルエット表示になっているカードゲームはポケモンカード。著作権が憎い!

連絡先をゲットしたのは大半が対象外だった渡辺。だが、意気消沈せずに後は前に進むのみ! そしてトライアスロンの最終競技会場となるクラブへ行くところで、第1巻は終了。クラナンを収録して欲しかったなぁ……残念。

リア充な原作者、漫画担当は全員非リア。このギャップが堪らない。

第1巻の冒頭ではリア充に見えた渡辺は、実は恋愛を知っているようで不得手。結局は女の人に良いように弄ばされただけだったことがわかると、急に親近感が湧いてきます。そんな彼がどのように成長していくのかが楽しみ。原作の最後までぜひ描ききって欲しい!

なお、わからない専門用語については筆者あとがきとセットで収録されている用語集もあるので、併せて参考にしてください。漫画担当の井雲先生と担当併せて非モテコミット代表格じゃねーか……。

話の進め方は尺の都合上一部改変されているところはありますが、概ね小説版と全く変わりません。絵も都会的で洗練されていて、原作の空気感をきっちり再現しています。以前成人漫画を描いていたとは思えません(成人漫画時代の作品は電子書籍でも買えるので、18歳以上の方で気になる方はぜひ)。漫画はまだまだこれからなので、続きが気になる方は小説版もぜひ読んでみてください。

来月号でついに完結するげんしけんだけど、斑目さんも、これを読んでおけば春日部さんをコーサカから略奪できたのになぁ……。月曜日が不安になってきた。

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